SHOKKI MAGAZINE

2016年02月01日

マイセンの柿右衛門、ドラゴン、サルの楽団とは?

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マイセンの柿右衛門とは?

ドイツの古窯にして西洋白磁の頂点にそびえる「マイセン(Meissen)」、その歴史は18世紀にまで遡ることができます。
オランダが先鞭をつけた東インド会社設立に習い、西洋列強はこぞって東洋から香辛料、お茶といった新しい文化をヨーロッパへと持ち帰ります。もたらされた文化の中には中国・日本からの磁器もあり、とくに日本で作られた柿右衛門の白磁は美しさのあまり王侯貴族たちを虜にしたほどです。
ザクセン州を支配していた「強王」アウグスト2世はどうにか東洋白磁を再現せよと命を下し、錬金術士ベトガーにより1709年、ついに白く輝く「ヨーロッパ磁器の礎」が世に誕生したのでした。「シノワズリ」(中国風)と呼ばれた絵柄の再現についても研究が重ねられ、ザクロ(=後のブルーオニオン)、ドラゴンといったものがマイセン流に取り入れられていきました。
こうして出来たマイセン磁器は周辺諸国のモデルとなり、研究・模倣の対象になりました。現在でもそうした「マイセン柿右衛門」の流れをくむ作品がフランス、イギリスといった各地に見られます。

 

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マイセンのドラゴンとは?

マイセン(Meissen)の伝統的な柄であるドラゴンは、300年以上も大切にしてきた柄の一つです。マイセンの絵付けの中ではかなり古くからある柄で、シノワズリのデザインによる染付食器です。龍は中国の皇帝の権力を象徴した空想上の生き物。良い風を巻き起こすとして縁起の良い動物として知られています。
1600年代に発展していた東インド会社は、香辛料やお茶の貿易で有名ですが、それだけでなく実は磁器もヨーロッパにもたらしました。日本からもたらされた磁器もその一つで、特に柿右衛門様式の磁器は当時のマイセンにとって手本となりました。
1710年に創業を開始したマイセンは、その磁器に描かれていた龍を「インド文様」と呼び、その凛々しい龍を白ベースの磁器に鮮やかな色と共にあしらってきました。鳳凰も描かれたグラフィック調の「宮廷文様」、絵画調の「明朝ドラゴン」の他、楽器を演奏する妖精と共に描かれた「ドラゴンメロディー」など、バリエーションも豊かです。

 

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マイセンのサルの楽団とは?

マイセン(Meissen)の代表作でもある「サルの楽団」は、楽器を演奏をする猿を模した陶磁器の像です。21体のサルの像身と譜面台で一つの作品とされますが、サルが身に付けた衣装や手にした楽器、それぞれの動作や表情は一体一体全て異なるという大変に手の込んだ作品です。その精巧な造りゆえに、猿の顔をしているにも関わらず人間と見まごう部分があり、さながらフルオーケストラの楽団を眺めているような気持ちにさせられます。
この「サルの楽団」を手掛けたのは、初期のマイセン窯の造形師として有名な主任のケンドラーによって発案され、その後同じく造形師であるライニッケによって完成されました。技巧だけでなく愛嬌を感じさせる作品ですが、制作が着手された1740年代の貴族社会においてはオペラが大変流行していたため、それに対して風姿や皮肉を込めて生み出されたものだとも言われています。マイセンらしい水彩絵風の色使いやサルの顔や衣装における造形のすばらしさは、誰しもを唸らせる美しさです。

 

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